おはようございます。こんにちは。こんばんは。
今日は、ゴルフ偉人伝第4弾として「中部銀次郎」を紹介したいと思います。
初めての日本人となりますね。
まず彼を語る前に「織部金次郎」という武田鉄矢主演のゴルフ映画をご存知でしょうか?
欠点だらけの稼げないプロゴルファーの織部金次郎がゴルフのレッスンプロを行いながら資金ができればゴルフトーナメントをマンデーから参加するといった生活を送る中で、商店街の人々の声援を受けながらトーナメント優勝を目指すストーリーです。
この人気作品となり、シリーズ化もされ第5弾まであります。
商店街の人々を演じるのは財前直美や阿部寛、コロッケなど結構豪華な出演者が揃い、ゴルフ好きじゃなくても勿論ゴルフ好きの方にも一度は見てほしい作品です。
また、原作コミックもあるので機会があればそちらもお勧めします。
何故こちらの作品を紹介したかというと、実はこの原作を書いたのは主演の武田鉄矢さんですが、「織部金次郎」にはモデルが存在します。
それが、今回ご紹介する「中部銀次郎」さんその人なのです。
では「織部金次郎」のモデルになった「中部銀次郎」がどんな人物だったのかを見ていきましょう。
目次
基本情報
名前:中部銀次郎
生年月日:1942年2月16日
没年月日:2001年12月14日
出身地:山口県 下関市
大会戦績
日本アマ優勝:1962年・1964年・1966年・1967年・1974年・1978年
西日本オープン優勝:1967年
偉人伝
ハンディーの克服方法
中部銀次郎は、ゴルファーとしては中々のハンディーを持っていました。
幼いころから体が弱いいわゆる虚弱体質であり、人と会うと照れて極度の緊張してしまう赤面症だったともいわれています。
そんな彼の克服方法はとてもユニークで、中学生のころに下関のデパートで訓練をしたのです。
当時はエレベーターなどなかったので階段は人・人・人です。
そんな人混みのある階段で買い物客の視線に圧倒されながら必死の思いで上り下りするという事を思い付き実践したのです。
赤面症の克服だけでなく、階段の上り下りは足腰の鍛錬にもなり一石二鳥でした。
彼は人混みにも慣れて、やがてデパートで顔を上げて堂々と歩けるようになっていったそうです。
そして次のステップとして売り場の女の子に声をかけるってことをしたそうです。
なんともコスパのいい訓練ですねw
プロより強いと言われたアマチュアゴルファー
中部銀次郎は生涯アマチュアゴルファーを貫きました。
理由としては、体が強くなかったこともありますが、実は帝王ジャック・ニクラウスの影響を強く受けています。
中部銀次郎がアマチュアゴルフ国別対抗戦で、アメリカへ行った時のこと。
この対抗戦には当時から超の付く有名選手で早くから活躍を期待されていたプロ転向前のジャック・ニクラウスも出場していました。
ニクラウスは、終盤に差し掛かったところで、ティーショットを右に曲げてしまったのですが、セカンドショットを3Iで打って見事にグリーンオン。
中部はそのスーパーショットを目の当たりにし衝撃を受け相当なショックだったのだとか。
「自分は世界で戦う器ではない。」と悟ってプロになるのをやめ、アマチュアのトップになることを目指していきます。
自分の勝手な想像ですが、中部銀次郎がプロにならなかった理由として大洋水産(現・マルハニチロ)の副社長であった中部利三郎の三男として生まれていて、有名企業の御曹司という事もあり、無理してプロになることもないなという気持ちもあったように思えます。
自分よりすごい人が世界にはたくさんいるなっとわかったしね。
中部銀次郎の哲学(考え方)
中部銀次郎はアマチュアゴルファーのカリスマとして尊敬された人物です。
それはゴルフに対しての考え方や取り組み方がゴルファーにとってとても共感できるものだからです。
それは今現在も数多くの名言として色濃く残され続けています。
今回はその中から2つご紹介します。
感謝する心
あるホールで7を叩いたとします。
普通の人なら7叩いたと嘆きますが、中部銀次郎は7で収まってくれてよかったと感謝の気持ちで受け止めます。
7叩いた→頭に血が上った→そのままの状態で次のプレーをしてミス→またまた頭に血が上る・・・この悪循環を断ち切らない限りいいスコアは望めないと考えたんですね。
そして、その断ち切る方法が感謝の心だと中部銀次郎は言っています。
ゴルフは一度起こってしまったことはいくら悔やんでも取り返しがつかないスポーツです。
それなら悔やむより感謝の心で受け止めたらどうなるか。
すると不思議なほど心の切り替えがうまくいくんです。
実際に自分もこれを知って実践したところ確実にメンタル面が底上げされました。
感謝とは心の切り替え・・・すると50Yしか飛ばなかったティーショットを前にしても、400Yのホールが350Yに縮まってくれて大助かりと感謝の気持ちでセカンドショットに臨めたりします。感謝の心を持つことでナイスショットの確率はぐんぐん上がっていきます。
汚い(かっこ悪い)パー
ホールをパーで上がるときは、色々なパターンが存在します。
ナイスショット2発でパーオンし2パットでのパー。
4打目が直接カップインしたパー。
3打目のアプローチで微妙なカップまでの距離が残った後のなんとかねじ込んだパー。
ゴルファーの中には2オン2パットのパーがかっこいいパーと感じ、アプローチで寄せて1パットのパーを汚い(かっこ悪い)パーと感じる傾向があります。
中部銀次郎は言います。
スコアカードにきれいなパーとか汚いパーとか書きますか?と。
大半の人が4としか書かないと思います。
そもそもゴルフのスコアというものはかっこ悪いものの積み重ねの上に立っています。
日本アマを戦っているレベルの人たちだってすべてのショットが思い通りに打てているわけではないです。
プロもそうです。パーオン率100%の選手なんていませんし、年間通しても70%超えていれば超一流のプロです。
例えばピン手前に止めたくてももっと手前に落ちてグリーンに乗らないことも珍しくありません。
でもそれで充分パーは取れるんです。
逆に言うと、パーオンしないといけないなんて自分をがんじがらめにする人ほどスコアを乱していきます。
一打一打少々かっこ悪くてもそれでスコアを作ることはできます。
パーにきれいも汚いもないです。
そう考えるともっと楽にゴルフができるようになるので、いい結果もでやすいのではないでしょうか?
自分の経験でも、ミスショットを連発してもボギーやパーで上がった経験がたくさんあります。
不思議とアプローチを寄せてのパーが多い方がスコアが良いです。
その他にも、代表的な名言はいくつもあります。
・相手のミスを期待しない
・アプローチの差がハンディーの差
・練習場シングル
・ゴルフで一番大切なこと
・6インチプレースで失うもの
・時の盗人
・ミスの可能性は徹底的に避ける
などなど。
これらは中部銀次郎の名言から学ぶシリーズとして、今後ご紹介していこうと思います。
改めて振り返ることもできて、自分自身の勉強にもなるから、まさに一石二鳥ですね。
今回は、ゴルフ偉人伝として中部銀次郎をご紹介しました。
では、また〜。