ゴルフ

”スマイルクイーン” キム・ハヌルの引退からみる引き際の美学

おはようございます。こんばんは。こんばんは。

今週初めにLPGAで残念な情報が入ってきました。
キム・ハヌルが今週開催の「NOBUTA GROURマスターズGCレディース」を最後に現役引退!

キム・ハヌルがJLPGAに初参戦したのが2015年です。
さすが韓国選手‼ってな具合にいきなり活躍して、トップ選手の仲間入りをしました。
その当時は人気実力ともに絶頂なイ・ボミをはじめとしてアン・ソンジュやシン・ジエなどいわゆる”朴セリチルドレン”がすでにツアーで優勝を重ねており大活躍していました。
日本の女子ツアーファンは、「また強い韓国選手が来たよ。」と思ったことでしょう。
実際自分は正直そう思いました。実際に韓国ツアーで活躍をし実績を残して日本に参戦するんですから強いのも頷けます。

韓国国内のゴルフ事情はかなり特殊で、かなり過酷なサバイバルを生き残らないと活躍できないという事もあり自然と強い選手が生まれるんでしょうね。
現にLPGAでは韓国選手の活躍はコロナ前はもの凄かったですよね。ほぼほぼ上位を韓国選手が独占したことも少なくありませんでした。
アメリカツアーでアジア人選手が活躍することは喜ばしいことなんですが、何となーく・・ちょっと強すぎというか・・・。その影響かどうかわかりませんがLPGAがツアー参加条件に英会話テストを実施するという条項を付け加えたほどです。(のちにスポンサー筋からの猛烈な批判を受けて撤回)世間では締め出しと表現されましたが、本来ならば締め出しをするのではなく、もっとアメリカ選手を強化するなど、色々な取組みの方が重要なんじゃないかなと自分は思ってしまします。

今回はそのことは置いといて、簡単なキム・ハヌルの紹介と引退する理由などをかいつまんで書いていこうと思います。よろしくお願いします。

キム・ハヌル
(愛称:スマイルクイーン)

生年月日:1988年12月17日生まれ
出身地:大韓民国 京畿道出身
韓国LPGA:通算8勝(メジャー1勝含む)
日本LPGA:通算6勝(メジャー2勝含む)

12歳でゴルフを始め、高校3年生の2006年に韓国プロゴルフ協会(KLPGA)に入会。
2007年にトップ10入り8回と活躍し新人賞を獲得。

2008年に「フェニックススパークラシック」でKLPGAで初優勝。
同年は初優勝を含め3勝し賞金ランク3位に入っている。

2011年にはメジャー大会「ハイト眞露チャンピオンシップ」を含む3勝を挙げ、2012年には1勝し2年連続賞金女王に輝く。

2015年に日本プロゴルフ協会(JLPGA)に参戦。
同年に「マンシングウェアレディース東海クラシック」でツアー初優勝。

2016年には公式戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」を含め2勝を挙げ、賞金ランクは4位。

2017年に「2017年サイバーエージェントレディースゴルフトーナメント優勝」の資格でJLPGA入会申請し2017年6月1日付けでJLPGA89期の会員になる。
同年は公式戦「ワールドレディースチャンピオンシップサロンパスカップ」を含む3勝を挙げ、賞金ランク4位。

2018年は賞金ランク29位で、4年連続賞金シード入り。

2019年~2021年は、2017年の公式戦優勝による3年シードがあるため、JLPGAツアーのシード選手として大会に参戦。

引退の理由

QT(予選会)に行くほど実力が落ちているのであれば、ツアーから離れようと思っていた。

「韓国でプロデビューした後、一度もレギュラーツアーの出場権をかけた予選会に行ったことがない事と、そういう状況が訪れたら引退すると心に決めてプレーをしていました」とインタビューに答えています。

韓国には「拍手が送られているときに去りなさい」という言葉がある

これは一番いい時期に去る方が、周囲の印象もいい記憶として残るという意味です。

まとめ

引退の理由は、最高のパフォーマンスが出来なくなれば価値が落ちる前に引退するといった信念が感じられます。
自分もこの考えには大賛成です。
下手に何かにしがみ付くよりは最高の価値で引退した方が後々何かにつけて好転すると思うからです。引退したとしても自分の価値を高いまま維持もできている気がします。

あるスポーツ選手は50歳を越えても生涯現役と公言していたりもします。
生涯現役でいることは本当にすごい努力と才能があっての賜物だとは思いますが、自分はちょっと共感できないですね。
色々な考えもあるので、賛否両論あるとは思いますが、やはりスポーツだけでなく世代交代というのは必要なので、やはり引き際の美学ということを考えてしまいます。
若い世代も、頼もしいと親しんでくれる人もいればやりづらい・・と思わせている部分も恐らくあるでしょうからね。

トップを極めた選手であれば、最高のパフォーマンスができなくなった時に恐らく絶望感などがあるかと思います。勿論まだまだ現役でやれたとしてもスッと現役引退を選択する選手は本当に勇気あると思います。
いつまでも現場にいたい・現役でいたいと誰しもが思い願うけれど、やっぱり自分はしがみつくという選択は好きではないかなぁ・・・。
やっぱりトップ選手はずっと誰もが憧れるような立ち位置のままであり続けてほしい。
長く現役でいて尊敬されレジェンドと評されて価値を高める選手もいるし、答えは出ないんですけどね。
国の代表選手でいられる位に活躍できている選手であれば、レジェンドと言われるのも理解できますが、ただただ現役を続けるという目的が目標となるのは如何かなと思ってしまう。
リスペクトされるのと気を遣われるのは大きな違い。
自分はこれ以外何もできないという恐怖もあるだろうし、引退したら価値が落ちて誰も自分を見てくれないんじゃないかと不安にも駆られるだろうし、まだまだ自分はやれるという信じたい気持ちが結局は恐らく一番強いんだろうな。。。

自分の中でベストパフォーマンスができなくなったと潔く自分が認めた時が去り際だと思います。
そうすれば永遠に語り継がれるような輝く伝説となり、また違った第二の素晴らしい人生も待っていることと思います。

キム・ハヌルの話に戻しますが、正直まだ引退は早かったのかもしれません。
まだ33歳ですし頑張ってほしいという気持ちもあります。
けれども逆に彼女はスター性抜群なので、ビジュアルも申し分ないし愛嬌もあります。
韓国選手は共通して頑張って日本語を憶えて話そうと努力をしていますが、キム・ハヌルも例外ではなくインタビューでは頑張って慣れない日本語で受け答えをする努力も中継で見ています。
何だか惹き込まれてしまうし、応援したくなる存在です。
何年前だったか、とんねるずのスポーツ王に出演していて、駅伝タイムアタックで爆走していた姿は今でも記憶に残っています。何事にも笑顔で一生懸命な姿などをみると人間性が何となく伝わりますよね。

今週開催の「NOBUTA GROURマスターズGCレディース」で金曜日にイ・ボミの声掛けで引退セレモニーも行われていました。参加選手も大変多いようでキム・ハヌルの人間性が表れていますよね。

引退後は、新しいことにどんどんチャレンジしていくとのこと。
ゴルフ番組の解説やアカデミーを開校し後進を指導することなどだそうですが、是非とも第二の人生大いに頑張ってほしいです。

15年間本当にお疲れさまでした。

ではまた~^^